台湾紅茶の第一人者「高茶師」のもとへ
台湾の紅茶なら、まず高茶師の紅茶を飲まなくては・・・
朝目覚めたら雨降り、花蓮地区はどのような天気でしょうか。朝一番の自強号が満席で予約が取れなかったため、30分遅れの特急で5名の参加者とともに花蓮瑞穂へ向かいます。花蓮駅からさらに単線区間を1時間ほど走ると瑞穂駅へ到着です。瑞穂駅に到着後、ちょっとしたハプニングが発生しましたが無事解決。高茶師の経営する嘉茗茶園へ到着すると、大勢の人がいました。話をすると前日よりお茶を作っていたようです、総勢17名の若者たちでした。台湾風ベトナム風料理の朝食を食べ、さっそく茶畑で茶摘です。茶葉の状態が一番良い金萱種の茶畑に突入し、プロの茶摘部隊に混ざっての作業を開始しました。この茶葉は緑茶に仕上げるので、緑茶用の摘み方で開始、1時間で3kg強の茶葉を摘みました。この時期にしては異常に気温が低い快適な温度の中での茶摘です。
紅茶に使用する茶葉は「紅玉」台茶18号といわれる希少品種、高茶師の茶畑から前日摘み取り24時間萎凋を行った状態のものを用意してもらい開始しました。紅玉の茶葉は「金針花」と一緒に茶畑で管理されています。摘み取ったばかりの茶葉が、このような状態になるまで静置萎凋を行います。萎凋の目安は水分量が半分の50%になったあたり、茶葉状態を見ながら適当な時間を見計らいます。用意してもらった茶葉状態は最高です、今後の作業次第では相当なお茶になることが期待できます。
紅茶の味を決める揉捻作業からスタート
生茶葉40kgを萎凋し、二つに分けて揉捻。まずは揉捻機を利用し茶葉からねばねばが出てくるまでしっかり揉捻します。一回目の揉捻が終わった茶葉は団子のように固まっているのでしっかりとほぐします。揉捻の方法を指導してもらい揉捻開始、今回は各自手作業で最終仕上げまで行うものと、機械揉捻で仕上げたものの比較を行うことにし、各自、自分の手のサイズにあった茶葉を取ります。
はじめは力を抑え、やさしく柔らかく揉捻を開始。今日の気温と茶葉状態だと、約3時間半ひたすら揉捻を行います。
手作業と機械揉捻、どちらが・・・
手作業は3名ずつに別れ、緑鮮やかな茶葉をもみ始めます。途中わからないことや疑問点を質問し、おしゃべりしながらもひたすら手を動かします。肩の力が入りすぎスムーズに動かない人や、上手に動く人さまざまです。機械のようにスムーズに手の形はお椀のようにするのが一番のポイントです。徐々に揉捻の仕方もサマになってきました。はじめの緑色の状態から、紅茶色に変化し、紅玉特有の「涼涼」といわれる香りが出てくると、揉捻の終了が近づきます。
機械揉捻を行った茶葉は形状がきれいですが、色の変化はゆっくりです。手作業は体温が茶葉に伝わるので早く色変化しますが、茶葉が乾燥するのが速いという問題があります。茶葉状態を確認しながら、乾燥している茶葉には水分を補給します。揉捻開始後の茶葉の色と完成時の茶葉の色はこれだけ変化します。茶葉の香りは予想を上回るすばらしさです。
緑茶も作ります、、、が・・・
摘み取った茶葉を室内静置し萎凋を行い殺菁の手順ですが、今日の気温が低いため水分量がなかなか減りません。深夜に行う作業が早朝にずれ込みました。朝6時に全員集合し、作業場に向かい緑茶仕上げ作業を開始。茶葉殺菁後、揉捻し玉解を行います。殺菁機の温度を下げ、再び茶葉を投入。茶葉の水分を徐々に抜きます。
茶葉量が多いときは乾燥機で行う作業を、殺菁機で行うという隠し技です。この作業を繰り返して、焙煎器に茶葉をセットして朝食へ出発。朝食は瑞穂牧場で搾りたて牛乳とミルクパンです。仕上がりを楽しみに朝食を堪能します。
深夜、最終作業に突入。。。
手作業で揉捻した茶葉も、機械揉捻で作り上げた茶葉も色が変わりました。醗酵時間を利用して夕食に出発です。瑞穂地区の伝統料理を提供してくれる店に行き、少量のビールと共にお茶談義。この時期にはありえないほどの涼しい気温、異常気象を肌で感じます。でも、食後のデザートは定番の「西瓜」でした。
殺菁機に投入した茶葉は殺菁するのではなく、茶葉の表面についている「ねばねば」を固めるため。殺菁機内の茶葉をさわり殺菁してしまうほど温度が上がっていないことを確かめます。茶葉状態はお風呂の中に入っている程度、茶葉に含まれる水分と殺菁機の温度調整、回転スピードの微妙な作業です。この後、乾燥機に入れて最終水分を飛ばしますが、この間を利用して睡眠です。
翌日は萎凋の目安などの説明を受け、緑茶を作り、瑞穂牧場で朝食。今回は大葉烏龍種の茶畑。紅玉の茶畑、赤柯山の青心烏龍種の茶畑の花蓮で主力の茶畑を見学しました。製茶所に戻り、花蓮縣政府の取材を受けたら、あっという間に戻る時間になってしまいました。今回作り上げた紅玉紅茶はすばらしい出来栄え、仕上がり、香り、味の三拍子そろったものになったことに大満足、参加者で作ったお茶を分け、さらに自分で作った手作り紅茶を持台北へ戻ります。手作りのお茶との比較は各自、自宅へ戻ってからのお楽しみです。
今回も高茶師、粘茶師一家にはお世話になりました、心よりお礼申しあげます。